マイトガイ[まいと・がい](参考)
マクロ・コスモス[まくろ・こすもす](参考)
マス・ドライバ[ます・どらいば](参考)
これは実に素晴らしいアイデアであり、将来本当に月植民地が地球を攻撃するようなことが起こったら、おそらく実際に攻撃手段として使用されるであろう。しかも、これと反対に地球から月を爆撃しようとすると如何に大変か?はアポロロケットのサイズを考えれば納得いただけよう。このためマスドライバ爆撃に対しては、有効な直接の報復手段が無いと言って良い。
マスドライバで飛ばされた岩塊が地球に落下する様を想像すれば誰でも思い付くことであろうが、某有名宇宙戦艦アニメーション・シリーズにおける「遊○爆弾」のアイデアの元イメージの一つと思われる。
マゼラン星雲[まぜらん・せいうん](参考)
銀河系から16〜17万光年離れた距離と言っても、プラスマイナス1万光年くらいの誤差は見込まねばなるまい。大体がこの16〜17万光年という数字も我々の銀河系自身のどのあたりとマゼラン星雲側のどことの距離なのかもさっぱり分からないのでこれは仕方がない。
マッカンドルー航法[まっかんどるー・こうほう](マッカンドルー航宙記)
基本アイデアは途方も無くマッドだが、その実大変分かり易いものである。
高密度円盤それ自身の重力は居住区を円盤へ引き付けるように作用するが、この力の向きは宇宙船が主エンジンで加速される時に居住区にかかる力とは正反対である。このため居住区と円盤との距離を適当に制御すれば---円盤からの重力は円盤と居住区との距離の2乗に反比例する---常に居住区内部は快適なGに保たれる。また当然ながら、テールの最先端---円盤から最も遠い---に居住区がある時は、円盤からの重力がちょうど1Gになるように設計される。
高密度円盤の重力で加速のGを打ち消すから、円盤の発生するGが大体において宇宙船の最高加速度となる。シェフィールドの原作では最大50Gである。
宇宙船の進行方向に高密度円盤があるため、高速飛行時の星間物質との衝突に対する対策ともなり、実用的なデザインでもある。
マッド・サイエンティスト[まっど・さいえんてぃすと](参考)
大抵才能だけは常人を遥かに上回っていることが多いが、
マードネール戦艦[まーどねーる・せんかん](宇宙のスカイラーク)
魔法の月[まほう・の・つき](キャプテンフューチャー・シリーズ)
スティックスは長らく「その表面が全て海に覆われている」と信じられてきたが、これはスティックス人たちの作り出した幻であったことが現在では広く知られている。これは、「暗黒星大接近」事件のおりフューチャーメンにより明らかになったものである。
「暗黒星大接近」および「魔法の月の決闘」に登場する。
この事件を契機として、スティックス人たちも太陽系警察による治安維持・警備を受け入れるようになった。
マン・マシンの昭和伝説[まん・ましん・の・しょうわ・でんせつ](参考)
戦後の自動車産業の勃興は「GHQに航空機開発を禁止された航空機エンジニアたちが、はけ口を求めて発展途上の自動車産業に流れ込んだ」ことによる。とは一種の常識としてはなんとなく知っていたが、こうして読むとまた格別の感動がある。
主演映画「爆薬(ダイナマイト)に火を付けろ」のタイトルから「マイトガイ」のニックネームが付いたらしい。
どちらも運動神経抜群だが徒手空拳で(ギターを武器の代りに使える!?)運動能力と幸運に長けた遊び人というイメージかな?幸運度は最高と最低を往復する---中間は無い---が、幸運度最低の時は一時的にヒットポイント最高になる....というのはどうだろう?
作品によっては、地球上からリニアモータ等で物資やシャトルを打ち上げるような「カタパルト」に対してもこのような呼び方をしている場合も有る。
遠い未来に銀河系外へ手軽に旅行できるようになったら、これを実際に見るだけでもマゼラン星雲へ行ってみる価値が有りそうだ。
先ず宇宙船の主船体を超高密度で巨大な円盤とし、これの周辺部近くに主エンジンをサークル状に並べて取り付け、円盤をその面に垂直に推進できるようにする。さらに円盤の中心に垂直な軸を建ててテール(船尾)とし、ここにテール軸上をスライドできるカプセルを取り付けて居住区にする。
「重力制御実験に彗星を一つ地上へ落とし」たり、
「自分の肉体を切り取りながら順々に食べ」たり、
「電気仕掛けの潜水艦で次々船を沈め」たり、
「物質電送機に人間とハエを一緒に入れ」たり、
「タイムマシンで過去へロボットを送り込み、先祖の借金を消し」たり、
同じく「先祖の結婚相手を変えちゃっ」たり、
「ほとんど趣味で頭脳移植をし」たり、
「国家予算で作ったロボットを勝手にサーカスに売り飛ばし」たり、
...と、全くもって迷惑な方々である。
長らく入手困難であったところ、最近(1999年)復刊されました。パチパチパチ。
住人たるスティックス人たちが幻を作り出す特殊能力を持っていることから、このような呼び名がある。
その後もスティックス人たちは外部(太陽系諸惑星)との関わりを好まず、また自らも外部への干渉をしないという伝統をかたくなに守っており、太陽系警察機構による治安維持をも受け入ていない。
第二次大戦〜高度成長期にいたる我国の技術史を「航空機産業から自動車産業への人材の流れ」に着目して描いたもの。前半は「航空機エンジニアたちの苦闘」、後半は「自動車産業を支えるエンジニアたち」といった内容で、非常に読み応えがある。おすすめであります。
ミクロ・コスモス[みくろ・こすもす](参考)
筆者の知る限り(この場合は大元帥の著書で紹介されている限り、ということだが)、レイ・カミングスの「黄金原子の中の乙女(1919年)」が最初のようである。H・G・ウェルズあたりがこのアイデアで短編を書いていてもおかしくはないが...もしかして??
今となっては、どちらもSFの分野ではかなりクラシックなアイデアとなってしまった。
身分制度[みぶん・せいど](参考)
この用語がなぜ最近は聞かれないかと言うと...SFという市場がかつてほどの規模を失いつつあり、「身分」の一つとも言えなくなって来ているからであろう。
これに追従するように、我々も「士農工商XXXXSFファン」等と言っていたものである。
みんなもっとSFを買って読もう!
ミニミニ・ブラックホール[みに・みに・ぶらっく・ほーる](惑星シリーズ)
ご飯にふりかけて食べると、体内のあちこちで時間が逆転したり空間がよじれたりして、そこいらのドラッグの数百倍の刺激的な体験になるという。当然ご禁制の代物である。
民間人[みんかん・じん](宇宙軍用語!?)
SFファングループではファン同士で家庭を持つに至る場合が多いが、もちろんそうでない場合も少なくない。
このような場合、ファングループ主催の披露パーティなどで「奥様は民間の御出身で...」などと紹介されるのが慣例になりつつあるようである。ふーむ。
ムウ帝国[むう・ていこく](参考)
ところで、「魏志倭人伝」の中にもこの12000という数字が出てくる。
チャーチワードがインドの寺院で目にしたという粘土板が実在し、その上に本当に「12000年前」と書かれていたとしても、それは「ずっと昔」というだけの意味なのかもしれない。
その科学力は地上世界よりも遥かに進歩している...と確信し地上支配を企むが、実は第2時大戦末の日本海軍の技術力にも及ばなかった。
「ムウ大陸には高度な文明が繁栄していたが、一夜にして海底に沈没してしまった」という余りにも有名な伝説の起源は以外に新しく、自称元イギリス陸軍大佐J・チャーチワードのでっち上げ本『失われた大陸ムー』(1931)が始まり。
プラトンの語るアトランティス伝説とは異なり、伝説のもとになった事実らしきものもなさそうで全くのフィクションだが、それだけに様々な空想の舞台となっている。
「邪馬台国までの総里程12000里」というやつがそれである。
魏志倭人伝に出てくる数字の方には色々と細かい内訳もついており、それらを合計すると大体12000になる(計算の合わないところは誤差という説もある)ことから、まるで根拠のない数字とも言いきれない。
この一方、松本清張氏が著書「清張通史(2)邪馬台国」のなかで主張しておられる「魏志の倭人伝以外の部分を見ると、遠くにある国はすべて12000里ということになっているから、12000とは具体的な数値ではなく”とても遠い”と言うことを意味する抽象的な形容にすぎない」という説もなかなか説得力がある。
無慣性航法[むかんせい・こうほう](銀河パトロール隊)
さて、無慣性航行で飛行中に船体外板に接触した物は一時的にせよ無慣性状態になっていると考えられ、しかも船体から離れたとたんに有慣性状態に戻ってしまう筈である。船体に接触して跳ね返った瞬間は超光速だが、船体から離れた瞬間とたんに亜光速になる。このような「船体に押されて運動する星間物質」は船体の先端から光速以上で離れることができないから、一種のショックコーンのような層を形成しつつ広がって行くしかない。
こうした事情から、無慣性航行で飛行する宇宙船は超音速ジェット機の衝撃波にも似た「亜光速で運動する物質の層」を作り出しつつ飛ぶことになる。
バーゲンホルム機関が搭載された宇宙船は当然丸ごと(積み荷や乗員もすべて)無慣性状態になっている訳だが、船体の外に飛び出している部分や直ぐ近傍に浮かんでいるものはどうなのであろうか?
無慣性航行中に宇宙空間へプローブを突き出したり、また収納式の砲塔を突き出したりすることもあるだろうから、当然船体に接続されているもの(絶縁されてないもの)はバーゲンホルム場に浸されていると考えるべきだろう。ここまでは良いですね?
この亜光速の層の先端角度は宇宙船が速く飛べばそれだけ鋭角になり、光速の10倍程度の時に10度程度、光速の100倍ならば1.6度にもなる。この層は物質が高密度に圧縮されている(船体から跳ね返った直後にどれもこれも亜光速に速度が揃ってしまうため)から、運動する船体が摩擦を起こすのは避けなければならない。星間物質の密度が比較的高い銀河内部の空間では、この問題は非常に重要になると思われる。
こうした摩擦による速度ロスを避けるためには船体の船首が尖っていなければならない訳で、レンズマンにおける宇宙船のデザインが「針のように尖った船首」を持っているのは実にこの理由によるのである。
メタルスポンジ脳[めたる・すぽんじ・のう](キャプテンフューチャーなど)
メドン[めどん](グレーレンズマン)
大統領制であることから、民主主義的政治形態を持っていると思われるが、長年防衛戦争を続けており、対独戦(バトル・オブ・ブリテン)時の英チャーチル体制のように指導者個人に権力の集中した総力戦体制であると推測される。
長年ボスコーンの攻撃にさらされており、これから逃れるために惑星全体を無重量(無慣性?)化して脱出の機会を練っていた。絶えずボスコーン船の監視(封鎖)を受けていたため脱出できずにいたが、ドーントレス号との交戦により一時的にメドン付近の空域からボスコーン船が姿を消したため、脱出の機会を得た。
ドーントレス号が惑星メドンに立ち寄ったのは、ボスコーン中枢を求めての捜索行の途中であった。これをきっかけにメドンは銀河系へ脱出し、銀河分明に強力な同盟者がまた一つ加わった。
メンター[めんたー](銀河パトロール隊)
もう一つの地球[もうひとつ・の・ちきゅう](参考)
見えないものは否定できず、否定できないものは肯定してもかまうまい!…という訳で、この古典的なアイデアを未だに繰り返し持ち出しては「UFOはもう一つの地球から飛来する」などと(子供相手に)主張する輩は後を絶たないのである。
SFの伝統的アイデアを安っぽいノンフィクション仕立てのネタに横領するのは、いいかげんに止めて欲しいものである。伝統的アイデアってのはSFの作り手とファンが大事に育ててきた共有財産だと思うのだが。
燃える傾斜[もえる・けいしゃ](燃える傾斜)
管理社会に適応できず、挙げ句の果て何もかも失った主人公シロタ・レイヨが、ふとしたきっかけで銀河宇宙の運命に関わる大冒険に巻き込まれるといった−−−ハミルトンの「スターキング」をも思わせる−−−スペースオペラ王道のストーリーである。
現在の社会では評価してもらえないタイプの人間だが、「るとこへ出れば誰よりも評価されるという「マイノリティのためのサクセスストーリー」「大人のためのファンタジー」の要素に満ちている。周囲に理解者(同好の士)の少ないSFファンの心理のツボをビシビシ押さえながら、燃えるストーリ展開・スケールのでかい宇宙戦闘シーンなどとあいまって文句なしに面白い!!
木材[もく・ざい](参考)
長い航海(航宙)に耐えるには、数人以上の人員とに加え、広さがある程度以上の個室が必要と思われる。この場合内装が金属・プラスチックのみという訳にもいかないだろうし、模様替え(実用と乗員の暇つぶしを兼ねて)のために多少の素材を積んでいるのかも。宇宙船のスポンサーの一つに東急ハンズが入っていたりして...
筆者が高校〜大学生の自分には、こうした評価の定まった傑作・名作を文庫本のアンソロジーで手軽に読めましたが、最近はどうなんでしょうね。
筆者も最初に読んだ時にはちょっと驚きました。
冬の時代とやらに入っちゃうと、こうした「インフラ」もなくなっちゃうんですなあ。
モビル・スーツ[もびる・すーつ](機動戦士ガンダム)
モールス符号[もーるす・ふごう](参考)
短点と長点(短点の3倍の長さ)の組み合わせで文字を表現する一種の可変長コードである。
最初は有線の電信用に使用されたため、回路のON/OFF(ONの時が短いか長いか)で符号を送っていたが、無線電信に使用されるようになってからは、1kHz程度の音を断続して送った。
あまり熱心にモールス符号の勉強をしていると、生活雑音までモールス符号に聞こえてくるそうです。
ちなみに「S」は「・・・」で「O」は「−−−」なので「SOS」は「・・・−−−・・・」となり、もっとも単純で手早く送信できる符号になる。
この場合、搬送波を断続させているのに等しいので、信号伝達の立場からは効率が良く無線の到達距離も最も大きくなる。また送信機の構造も簡単で信頼性が高くなる....という訳で古典的なモールス符号もそうそうバカにした物ではないのである。